ヒナステラのバレエ組曲「エスタンシア」を聴く2022/05/22 19:40:17

ヒナステラの曲で有名なものといえば「ピアノソナタ第1番」の次ぐらいにこのバレエ組曲「エスタンシア」が来るだろう。こころうきうきわくわくのゴキゲンな曲集だ。私が見たビデオでは、オーケストラがこの組曲を弾く前で、ダンサー数人が踊っていた。考えてみればこれはバレエ組曲だったから、踊りが加わっても何の違和感もない。

そういえば、ストラヴィンスキーの「春の祭典」はバレエ音楽だが、私はバレエつきの「春の祭典」を見たことがない。バレエと音楽を一緒に行うのは金がかかるからだろう。

ヒナステラのヴァイオリン協奏曲を聴く2021/08/01 20:32:16

ヒナステラのピアノ協奏曲第2番に引き続き、ヒナステラのヴァイオリン協奏曲を聴いた。うーん、これも正直言ってわけのわからない世界だが、楽譜付きの YouTube とにらめっこしながら聴くと、ピアノ協奏曲第2番に比べれば少しだけ面白そうなところもある。ヴァイオリンの音色に救われているのだろう。

とはいえ、いかにも現代音楽の響きが続くので、聴きながらうつらうつらしていまっていた。すると突然、パガニーニの主題が聞こえてきたので目を覚ました。nach Paganini と楽譜に書いてあった気がする。ブラームスやラフマニノフもそうだけれど、このフレーズは作曲家のみなさんが好きなのでしょうか。

ヒナステラのピアノ協奏曲第2番を聴く2021/07/27 22:04:36

スポーツの日に聞いたヒナステラのピアノ協奏曲第1番に引き続き、ヒナステラのピアノ協奏曲第2番を聴いた。第1番より無調の傾向が強まってきていて、少し聴いただけではどこが何やらさっぱりわからない。

この曲は全5楽章からなり、第1楽章はベートーヴェンの主題による変奏曲だという。ベートーヴェンの主題は何かがよくわからにないが、楽章近くになって Dm の和音の上に B♭dim が響く個所があり、これは聴く人が聴けば、ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章、独唱が入る少し前の、混沌とした場面を表す和声だとわかるだろう。私は解説を見て初めてわかった。

第5楽章はショパンのピアノソナタ第2番の終楽章を模しているというような英語の解説があった。私の耳では音楽もそのように聞こえるが、はっきり似ているとはいえない。

ヒナステラにはピアノ協奏曲2曲、ハープ協奏曲のほかに、ヴァイオリン協奏曲1曲とチェロ協奏曲2曲がある。これら、弦のための協奏曲は3曲とも聴いていないのでこれからの楽しみにとっておこう。

ヒナステラのピアノ協奏曲第1番を聴く2021/07/23 17:45:36

きょうはスポーツの日である。そこで、少し前の「チェロソナタ」に続き、ヒナステラのピアノ協奏曲第1番Op.28を聴いた。

この協奏曲の終楽章はトッカータ・コンチェルタータである。ピアノは運動、運動、休憩してまた運動で、スポーツの日にふさわしい。このトッカータをもとに、プログレッシブ・ロックの雄、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(EL&P)が「Toccata」を作ったことでも有名だ(アルバム「恐怖の頭脳改革」所収)。中学のときの友達にプログレ好きの奴がいて、たぶんそいつは聴いていただろうし、ヒナステラの名前も知っていただろうが、私がヒナステラの名前を知るのは大学生になってからだ。プログレの名前はこういうことかと思うのだった。

ヒナステラのチェロソナタを聴く2021/07/19 20:00:50

きのうの「弦楽四重奏曲第3番」に引き続き、ヒナステラのチェロソナタOp.49を聴いた。全4楽章からなる。うーむ、チェロの朗々としたメロディーは第2楽章を除きほとんど消えてしまい、過激なピアノの打撃に対抗する悲壮な楽器のように感じだ。ヒナステラの妻はチェリストだったから、チェロのことはとりわけ深く考えていたに違いないのだが、これが本当のチェロなら私が持っていたチェロのイメージを一から考え直さねばならないだろう。

ヒナステラの「弦楽四重奏曲第3番Op.40」を聴く2021/07/18 14:04:30

きのうの「ヒナステラの弦楽四重奏曲第2番」に引き続き、ヒナステラの弦楽四重奏曲第3番Op.40を聴いた。全5楽章で、第2楽章を除きソプラノの歌が入る。私は騒音の入る居間で安価な音響装置によるCDを聴いていたせいか、一般的なヒナステラの音楽の特徴がほとんど聞き取れず、困惑した。第2楽章はソプラノがないからか弦楽四重奏の細かな動きが聞こえるのだが、ほかの楽章は騒音のバックグラウンドに音楽が埋もれてしまい、辛うじて聞こえるのはソプラノだけというと、とんでもない結果になってしまったのだった。もう一度聞きなおすことにする。

ヒナステラの「弦楽四重奏曲第2番Op.26」を聴く2021/07/17 15:17:49

ヒナステラの「弦楽四重奏曲第1番Op.20」に引き続き

ヒナステラの弦楽四重奏曲第2番Op.26 を聴いた。5楽章からなる。ピアノソナタの全3曲と同様な傾向があって、弦楽四重奏曲も第1番は調性がはっきりしているところが多いが、第2番では明確な調性はないように聞こえる。半音の軋みは第1番に比べてこの曲で激しくなる。それでも、以前の音形、たとえばハープ協奏曲に見られる音形も使われている。

この曲が12音技法に基づくというような解説もあるが、よくわからない。ただ、ヒナステラが第1番の弦楽四重奏曲を書いたおかげで、第2番も聴いてみようという気に私はなった。そのことだけは、はっきりしている。

ヒナステラの「弦楽四重奏曲第1番Op.20」を聴く2021/07/16 20:36:35

ヒナステラの協奏的変奏曲の次は、ヒナステラの「弦楽四重奏曲第1番Op.20」を聴いた。実は、きのう、おとといとヒナステラのピアノソナタ第2番、第3番の記事を書いたのだが、これらはもう13年前に書いていたのだった。あわてて書いた記事を削除し、別の記事にした。それにしても13年前に書いたことをすっかり忘れてしまっていた。

それはそうと、この弦楽四重奏曲第1番はかっこいい。ヒナステラのピアノソナタ第1番やハープ協奏曲と同じような、いわゆるヒナステラのイメージが満開である。もっとも、私は第1楽章の最初しか思い出せない。あとで4楽章全部の感想を書いてみよう。下は第1番第1楽章の冒頭3小節だ。

Sheet Music for "String Quartet No.1"String Quartet No.1A.GinasteraViolin 1Allegro violento ed agitato= 144arcoViolin 2pizz.arcoViolapizz.arcoCelloarco

ヒナステラの「協奏的変奏曲 Op.23」を聴く2021/07/13 20:46:33

ヒナステラの「協奏的変奏曲 Op.23」を聴いた。この音楽室にはヒナステラというカテゴリーもあるので、ヒナステラの曲を聴いてみようと思った。以前の記事はギターソナタだった。ついこの間記事にしたばかりなのに、もう忘れている。

この「協奏的変奏曲」は、その名前から予想されるとおり、主題や変奏曲・間奏曲のそれぞれでオーケストラの楽器のソロやデュエットがある。いわゆるヒナステラのフレーズが炸裂するのは終曲のほかは第7曲の「リズミックな変奏:トランペットとトロンボーン」だけで、あとはけっこう抒情的である。ただ、落ち着いて聴いていなかったので、曲のよさがまだわかっていないのだと思う。

ヒナステラのギターソナタを聴く2021/04/06 23:00:00

ヒナステラはアルゼンチンの作曲家である。多くの作品を残していて、特に初期の作品はリズムの乱舞が魅力的だ。ヒナステラの作品にはギターの開放弦(下から E, A, D, G, H, E)を思わせる音列が多く使われているが、ギターのオリジナルの作品がこのソナタOp.47だけだとは知らなかった。

たまたま NHK-BS のクラシックの時間にこの作品を含むギターの演奏会が放映していたので録画して聴いてみた。このヒナステラのギターソナタはどうかというと、初っ端からギターの開放弦が登場する。ほかにもいろいろ聴きどころがある。最後の楽章は、ギタリスト曰く「猫パンチ」なのだそうだ。