伊藤一葉を思い出す ― 2019/06/10 21:52:08
たまたま手元にあった、ビックリハウス驚愕大全を後のページからめくっていた。いわゆる、索引のページですね。その索引の 11 ページ、今月の御言葉、という項を見てみると、伊藤一葉の名前があった。次のような御言葉を残している。
人の一生は、重き荷を負うて、遠き道を行くがごとし、無理をせず、ゆっくり参りましょう
どこかで聞いたことがあるセリフだ。徳川家康の遺訓のようだ。
さて、この伊藤一葉という手品師は早くに亡くなった。調べたら享年 45 歳とのこと。若すぎる。
私が伊藤一葉の手品を見たのはテレビでである。牧伸二の大正テレビ寄席に出ていたのではないかと思う。伊藤一葉が見せたのは、お札を簡単に作ることができる、という手品だった。客席から紙幣の大きさの白紙をもらうと(自分で用意したのかもしれない)、「この通り何もありませんね」と客席に見せたあとで、組み合わせたローラー2つをハンドルで動かす小さな輪転機のような道具を掲げた。そして「では、この紙を、ローラーに挟んでハンドルで回してみますね。誰でも大金持ちですよ」と言いながらハンドルを時計回りに回すと、一方から入れた白紙がローラーから出たとたん、見事にお札に変身したのだった。やんやの喝采が客席から起こる中、「でも、あんまり簡単に金持ちになるのもいけませんよね」と言いながら、さきほど出てきたお札を、再度ローラーにはさんで、ハンドルを逆回しした。すると、それこそフィルムを逆回しで見るように紙幣が白紙に戻ってしまった。客席が笑いに包まれる中、伊藤は例の決め台詞「この件について何かご質問はございませんか?」をニコリともせずに発するのだった。
人の一生は、重き荷を負うて、遠き道を行くがごとし、無理をせず、ゆっくり参りましょう
どこかで聞いたことがあるセリフだ。徳川家康の遺訓のようだ。
さて、この伊藤一葉という手品師は早くに亡くなった。調べたら享年 45 歳とのこと。若すぎる。
私が伊藤一葉の手品を見たのはテレビでである。牧伸二の大正テレビ寄席に出ていたのではないかと思う。伊藤一葉が見せたのは、お札を簡単に作ることができる、という手品だった。客席から紙幣の大きさの白紙をもらうと(自分で用意したのかもしれない)、「この通り何もありませんね」と客席に見せたあとで、組み合わせたローラー2つをハンドルで動かす小さな輪転機のような道具を掲げた。そして「では、この紙を、ローラーに挟んでハンドルで回してみますね。誰でも大金持ちですよ」と言いながらハンドルを時計回りに回すと、一方から入れた白紙がローラーから出たとたん、見事にお札に変身したのだった。やんやの喝采が客席から起こる中、「でも、あんまり簡単に金持ちになるのもいけませんよね」と言いながら、さきほど出てきたお札を、再度ローラーにはさんで、ハンドルを逆回しした。すると、それこそフィルムを逆回しで見るように紙幣が白紙に戻ってしまった。客席が笑いに包まれる中、伊藤は例の決め台詞「この件について何かご質問はございませんか?」をニコリともせずに発するのだった。
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