朱里エイコの「ジェット最終便」を聴く ― 2024/03/20 20:14:49
朱里エイコの「白い小鳩」に感動したので、他にも朱里エイコの歌を聴きたくなった。「北国行きで」は有名だから、他の曲はないかと探ししていたら、「北国行きで」「白い小鳩」と並んでカラオケ屋にある曲として「ジェット最終便」があるという。これを聴いてみることにした。「白い小鳩」に比べてこちらのほうがききやすい。イントロは軽い8ビートだ。ストリングスとホーンも入っているが、こちらのほうが当時の歌謡曲に近いアレンジだ。歌の杯入りも素直で、合いの手のコーラスも時代を感じる。途中の歌詞を掲げる
東京発の 最終便で 北へ私は 帰ります
この北へ私は 帰ります
でナポリの六度になっているのが、主人公の心の屈折を表しているようだ。サビより前にナポリの六度が使われているのが心憎い。ちなみにナポリの六度がサビで使われている名曲には欧陽菲菲が歌った「雨の御堂筋」がある。そういえば、声の力強さで、朱里エイコと欧陽菲菲はよく似ている。
さてサビはどうだろうか。
他人どうしの 暗い椅子 暗い窓 暗い影
他人どうしの
で再度ナポリの六度が登場している。よほど心の闇が濃いのだろうか。そして「暗い」を三連発していてメロディーもヘミオラのように先食いしているのが効果的だ。
そういえば、「北国行きで」も旅立ちの歌だった。旅立ちの歌といえば、私はすぐ「あずさ2号」を思い出してしまう。もう年を取ってしまった。
朱里エイコの「白い小鳩」に感動する ― 2024/03/18 23:59:59
きのう放映された「ザ・カセットテープ・ミュージック」は都倉俊一の特集だった。そこで紹介された曲で朱里エイコが歌った「白い小鳩」にぶったまげた。これはすばらしい。
イントロは強烈なビートの刻みから始まる。これに乗って、ギターがペンタトニックのがっしりしたラインを奏すると、ついでストリングスがやはりペンタトニックで重なる。ポップスで使われるストリングスのペンタトニックは流麗でダサいのだけれど、それがこの曲にはいい作用をしている。キーボードのコードが打ち鳴らされたあと全楽器がドミナントとなって歌の開始を待つ。歌は次のように始まる。
この町で生まれたのよ 悲しみだけうずまく町
なんとパンチが効いた歌なのだろう。和田アキ子より声質が高く、それだけ当たったら痛いだろう。こんな歌手、日本にいただろうか。
どこか遠く逃げたいわ 私は白い小鳩
この逃げたいわ
のところで朱里エイコはダミ声を轟かせる。あな恐ろしや。この3行を構成するAメロが新たな歌詞で繰り返される。
そしてBメロ-サビで朱里のパンチは冴えわたる。Bメロ最後の伸ばしは、伴奏楽器群の和声と合わせてテンションコードを形成し、不安は高まる。その後はAメロが復帰する。
名曲だけあって、椎名林檎や増田惠子がカバーしているが、さらに多くの歌手によってもっとカバーされていい。
「あゝ上野駅」を聴く ― 2024/03/12 23:59:59
テレビをつけたら、「あゝ上野駅」を工藤夕貴と五木ひろしが歌っていた。ミラシドで始まっていたので、楽譜も一緒に掲載した。
スピッツの「ロビンソン」を聴く ― 2024/03/05 22:24:03
シューベルトの「冬の旅」を思い出す ― 2024/03/04 22:47:01
私が参加しているオーケストラで、指導者が「シューベルトの音楽はオーケストラ曲であっても、歌が、リートがあるのです。美しき水車小屋の娘でも、冬の旅でも、聴いてください。」と団員に向かって説いていた。そういえば、「冬の旅」を全曲通して聴いたことがあったかどうか、忘れてしまった。
昔、親に買ってもらったシューベルトの2枚組のLPレコードの片面に「冬の旅」の抜粋があった。抜粋曲をすべて覚えてはいないが、第1曲「おやすみ」、第5曲「菩提樹」、第24曲「辻音楽師」があったことは覚えている。当時の私は、最後の「辻音楽師」のあまりの暗さに驚いて、「菩提樹」から「辻音楽師」の間にどんな歌が収録されていたか、全く覚えていないのだった。
BOØWY を聴く ― 2024/03/02 11:53:54
ザ・カセットテープ・ミュージックでBOØWYを聴いた。BOØWYは名前はよく聞くのだが実際のバンドはほとんど聴いたことがなかった。ということでザ・カセットテープ・ミュージックで紹介された何曲かを聴いてみた。なるほど、かっこいい。なかでも、史上もっとも単純な松井恒松のベース・ソロには感動した。
エレファントカシマシ カヴァーアルバム 3 の感想を続ける ― 2024/03/01 23:06:52
少し前に「エレファントカシマシ カヴァーアルバム 3 ~A Tribute To The Elephant Kashimashi ~」の感想を書いた。このとき、わたしの感性が摩耗しているためか、どれを聴いてもオリジナルを超える迫力を持つものはないように思える。
と記したが、その中で私が好きな声が菅原卓郎が歌う「風に吹かれて」だった。この10曲の10グループはどれもつわものぞろいで個性派であるが、この菅原の歌が比較的、おとなしい声だから、という理由である。いや、おとなしいのではなく、私が好きな声だから、という積極的な理由だ。好きに理屈はない。
「Habit」を聴く ― 2024/02/24 22:56:44
「広島の川」を聴く ― 2024/02/17 11:26:06
「人形の久月」のコマーシャルソングを思い出す ― 2024/02/09 23:05:34
おととい書いた「人形の久月」のコマーシャルソングはこんな感じだ。なんで思い出せるのだろう。
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