ギボンズの「The Temple Maske」を聴く2022/01/01 23:59:59

元旦はとうに過ぎてしまったが、後付けでこの日のブログを書いておくのも悪いことではないだろう。さて、新しい年に何から書き始めるか悩んだが、あまり知られていない作曲家であるギボンズから始める。

もっとも、私だってそんなにギボンズのことを知っているわけではない。ウィキペディアによれば、オーランド・ギボンズは1583年12月25日に受洗し、1625年6月5日に没したイギリスの作曲家である。それだけではなんだから、鍵盤楽器の作品を紹介しようと考えた。紹介する作品群は、IMSLP にあるギボンズの鍵盤楽器の5巻からなる作品群である。

今日は、第1巻の最初に置かれた「The Temple Maske」を紹介する。Templeは寺の意味だろうか。Maske は仮面のことだろうか。そういうのは誰かにまかせて、楽譜を示す。この時期の作品だから、ハ長調で始まってト長調で終わる。こういう感じが、たまらない。

ギボンズの「Ayre」を聴く2022/01/02 23:59:59

ギボンズの2日めは「Ayre」である。 Air と同じではないかと思うが、はっきりしたことはわからない。ごく短い、12小節の曲である。前半の6小節だけ示した。後半6小節は音の動きは多少細かくなるが、黒鍵は登場せず、雰囲気は変わらぬまま終わる。

ギボンズの「Almaine」を聴く2022/01/03 23:59:59

ギボンズの3日目は「Almaine」である。Almaineはどういう意味かは知らない。アルマンドと語源が同じなのだろうか。

曲は計40小節である。最初の1/4を掲げる。10小節が1単位というのは面白い。

ギボンズの「Lincolnes Inne Maske」を聴く2022/01/04 23:59:59

ギボンズの4日めは「Lincolnes Inne Maske」である。Lincolnes は固有名詞だろうが、よくわからない。Inne の意味も不明だ。Maske は最初の曲にもあった。ある種の曲をあらわす総省なのだろう。

ギボンズの「French Coranto」を聴く2022/01/05 23:59:59

ギボンズの5日めは「French Coranto」である。Coranto とは何か、これは例によってわからない。クーラントとか、コレンテとか言われている、組曲に含まれる一種なのかもしれない。楽譜を見ると、何となくレスピーギの「シチリアーナ」に似ている。しかし、調号が(固定ド読みで)シの音にしかついていないから、うっかりすると間違える。このあたりが、昔の音がかえって新しく聞こえるゆえんである。

ギボンズ「Coranto」を聴く2022/01/06 12:17:06

ギボンズの6日めは「Coranto」である。前日の曲と同じように 6/8拍子である。そしてこの曲も短い。ここに掲げた前半が6小節、そして後半が8小節である。稚拙なようで、雅な雰囲気がある。

ギボンズの「Coranto」を聴く2022/01/07 23:59:59

ギボンズの7日めは、きのうの6日めと同じ題の「Coranto」である。調も6日めと同じだ。そしてこの曲も短い。きのうの曲との違いは、6/8 拍子のなかに 9/8 拍子がまぎれこんでいることぐらいだ。

ギボンズの「Almain in C」を聴く2022/01/08 23:59:59

ギボンズの8日めは「Almain in C」である。当時の曲には表題に調性を明示することもあり、これはキーだけを明示した例だ。ハ調ということで長短は書いていないが、実際にはハ長調だ。この曲も短く、わずか16小節しかない。しかも、このあとの繰り返しが不完全小節でつながっているようになっているので、終わりが不完全小節で終わるという、なんとも楽典からすると異端の終わり方になっているが、これでいいのだろう。

ギボンズの「Almain in D minor」を聴く2022/01/09 14:33:23

ギボンズの9日めは「Almain in D minor」である。これも全16小節と短いが、前半の8小節を示した。6小節めの1拍と2拍に、和声学で禁則とされている対斜が現れている。当時はこんなことを気にしなかったのだろう。

ギボンズの「French Almain 」を聴く2022/01/10 17:19:10

ギボンズの10日めは「French Almain」である。表題は、「French Almain or Nanns Maske」なので、Nanns Maske という別名もある、ということだろう。Almain も Maske も、似たような意味なのだろうか。さてこれは、7小節が単位である。さらに見ると、3小節+2小節+2小節という単位のように見える。ここで示した7小節が前半で、後半は8小節である。つまり、15小節でこの曲は終わる。