アマデウス弦楽四重奏団を思い出す2020/08/28 23:00:00

きのうの「レコードを思い出す」という記事で、アマデウス弦楽四重奏団のことについて少し触れた。アマデウスSQは結成以来解散に至るまで一度のメンバー交代も行わなかった。これは珍しいことだと思う。

弦楽四重奏団は密接という形態の代表的なありかただと思う(密閉や密集ではないと思う)。だからメンバーが交代するとその団体の色が変わってしまうのかもしれないが、4人のうち3人が残るのならば色はそれほどかわらないと思う。もっとも、4人のうち3人が入れ替わるというのならば色が変わるだろう。

メンバーの代替わりについて、テセウスの舟という、哲学上のパラドックスがある。私はこのことばを、土屋賢二先生のエッセーで知った。Wikipedia にも「テセウスの船」という項目があり、このパラドックスについて事細かに述べられている。なお、舟と書いたのは私のどうでもいいこだわりで、古代の建造物は船よりも舟のほうがふさわしいのではないかというだけのことだ。

それはともかく、わたしは「死と乙女」を未だに、このアマデウスSQの演奏を基準に聴いてしまう。困ったことだ。