避難訓練を考える ― 2024/03/13 23:59:59
東日本大震災から13年がたった。私は勤務先から歩いて5時間かけて自宅にたどり着いた。その後、首都圏で地震があったときに徒歩で帰宅することについては、否定的な意見が多く聞かれる。たしかに、徒歩で帰宅する危険は多い。冷静に考えればそうだ。しかし、では帰宅をせずに勤務先やその周辺にとどまることが最善なのだろうか。
東日本大震災から数年後、私が当時勤めていた勤務先が両国から新宿に移転した。しかも移転先は超高層ビルだった。同僚が、「東日本大震災を受けたのに何で超高層ビルに行くのか、バカじゃないのか」と吐き捨てるようにいった。私もまったくその通りだと思った。
超高層ビルでは避難訓練が半年か一年に一度ある。私は毎回参加していたが、移転を決めた幹部連中は業務が忙しいのか、あるいは足腰が弱って階段が下りられないのか、それとも参加しないことが自分の地位の高さで思っているからか、さては耳が聞こえず字も読めないからか、避難に参加したことは一度もないように見えた。
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