バッハの無伴奏ヴァイオリン曲を聴く2021/07/01 21:46:57

きのうと同じようにビデオに録画した音楽番組を見ている。今度は五嶋みどりによるバッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータと無伴奏ヴァイオリンソナタの演奏である。今度は、五嶋みどりの名前を思い出す必要はなかった。なぜなら、テレビが「五嶋みどりによるバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ」と予告したからである。

バッハといえば今はオリンピックを仕切る偉い人がバッハという名前であるが、それはどうでもいい。私がいうバッハとは、無伴奏ヴァイオリンパルティータと無伴奏ヴァイオリンソナタを作曲し、1685年に生まれ1750年に死んだ人のことを指す。

さて、無伴奏のヴァイオリン曲をどのように聴いたらいいのだろうか。バッハは4弦を同時に鳴らすような書き方をしているが、少なくとも今のヴァイオリンで弓を弦でこするとき同時になる音はせいぜい2音である。

だから、ヴァイオリン奏者から聞こえてくる音を聴き手は選び取り、あたかも4音がなっているだろうと考えられるところはすぐに減衰する1音や2音をあたかも音がなっているかのごとく補完し、3和音や4和音として聴かなければならないのだろう。しかし、そのような作業をすると、少なくとも私の場合は疲れるのである。かといって、そのような作業をせずにバッハの無伴奏曲を聴けるかというと、私にはできない。困ったことである。

楽譜はバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番ト短調アダージョの冒頭である。この和音が同時に1拍分、堂々と鳴り響いてほしい。それだけだ。

布施明の歌を聴く2021/07/02 23:26:49

NHK の「Songs」という番組に布施明が出ていたので見てみた。デビューして56年というから、たいしたものである。この間、9年間休んでいた時期があったというが、それでもこれだけの長い期間を現役の歌手として活躍している。番組で布施が披露したのは「シクラメンのかほり」、「君は薔薇より美しい」、「She」、「マイ・ウェイ」の4曲だった。このうち、「She」は聴いたことがなかった。けっこう難しい歌だ。これを機会に本家のシャルル・アズナヴールを聴いてみようかな。

「She」の楽譜を作るつもりでいたが、面倒なので、「ミラシド」で始まる「シクラメンのかほり」に変更した。

演奏会に行こうかどうか迷う2021/07/03 23:00:00

新型コロナウイルスが猛威を振るっているが、演奏会が少しずつ増えている気がする。ただ、私は臆病なのか、なかなか演奏会に行こうという気にはならない。今までなら行きたい演奏会があれば少し無理して行っていたが、今では「コロナだから」という理由を錦の御旗にして演奏会に行かないことができてしまう。

先月(6月)は一度も行かなかった。先々月(5月)は2回行った。4月は行かず、3月は1度だけだった。1月、2月は行っていない。

さて、7月はどうしようか。気になる演奏会がある。もし行けたらば、その後報告したい。それにしても、不要不急の外出は控えろ、と言っておきながらオリンピックを開催するのは、どう考えてもおかしい。

蛍光灯を取り換える2021/07/04 23:00:00

私の家の机には照明が取り付けられている。この一週間前から蛍光灯の具合がおかしくなり、スイッチを入れても一瞬ついたあとすぐに暗くなり、数秒後に消えている、という状態を繰り返すようになった。これは、蛍光ランプの寿命なのか、それともスタンドの寿命なのかわからなかったが、まずはランプの寿命だと思い、新たな15W型の蛍光灯を買ってきた。これを取り付けると問題なく点灯した。これで一安心した。

一安心のはずなのだが、実は気になっていることがある。蛍光ランプには水銀蒸気が使われていて、このために蛍光ランプの生産は終息に向かうのだそうだ。だとすると、スタンドごと廃棄して新たに LED 用のスタンドとランプにしたほうが環境にはよかったのかもしれない。そんなことをうじうじと悩んでいる私は、本当にどうしようもないと思う。

なお、私の机にあるスタンドは2代めである。初代も蛍光スタンドで、こちらも半年ほど前に蛍光ランプが不調でつかなくなった。ランプを交換することも考えたが、ランプがU字に折れ曲がった形なので新たに手に入れにくいのではないかと思い、こちらはスタンドごと廃棄した。今のスタンドは、もともと別の場所に別の用途で使っていたスタンドを転用した。この蛍光灯が切れたら、こんどこそ LED 用に変えるつもりだ。

バッハの無伴奏ヴァイオリン曲を続けて聴く2021/07/05 22:00:51

五嶋みどりによるバッハの無伴奏ヴァイオリン曲を前回に続いて聴いた。

今回は無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番ホ長調である。ニ短調はあのシャコンヌがあるので聴くほうも身構えないといけないが、こちらのホ長調は気楽に聴けるのでいい。とくに最初のプレリュードはゴキゲンだ。

このプレリュードを聴くと思い出すことがある。昔、NHKの教育テレビで楽器のおけいこ番組を夕方6時半から7時にかけて放映していたときのことだ。私が見るのは主に月曜日と水曜日のピアノの日だった。他は火曜日がヴァイオリン、木曜日がフルート、金曜日がギターだったような気がする。フルートの回は吉田雅夫氏が先生だったことを覚えている。なんとも贅沢である。

さて、たまたま火曜日の回のヴァイオリンを見ていたら、先生と生徒の初顔合わせだったようだった。先生がある生徒に向かって何か弾いてくださいと言って、生徒が弾き始めたのがこのバッハのホ長調プレシュ―ドで一通り弾き終えた。すごいものだと私が感心していると、先生が「今の曲では歌うようなフレーズづくりができるかわかりませんね。ほかの曲ではどうですか」と素っ気なく次に進んだことが今でも忘れられない。

それはともかく、この前奏曲のなかで特に好きな箇所が下記の楽譜、13小節からのところだ(およびここがイ長調に変わったあとの再現も含む)。シャコンヌのときにも話題にしたバリオラージュがここでも用いられていて、めまいがしそうな感覚に襲われたことを覚えている。この音形の繰り返しは、ライヒとかアダムズとかのミニマル・ミュージックの元祖ではないかとわたしは思っている。

ドッツァウアー113 の練習曲から No.61 を練習する2021/07/06 21:50:09

ドッツァウアー 113 の練習曲より第2巻61番

チェロの練習の続きである。ドッツァウアー113 の練習曲から No.60の次、ドッツァウアー113 の練習曲から No.61 を練習した。毎度大変だ。ハ長調であるが、重音と反復弓の繰り返しで、とてもとてもうまくいくものではない。先生からの注意は後程記す。

「たなばたさま」を思い出す2021/07/07 23:00:00

7月7日は七夕である。そういえば「七夕」という歌があったよな、あれは唱歌だったろうか、と思い調べてみたら、正式な題名は「たなばたさま」だった。知らなかった。この歌はソドレミの代表だよな、でも最近の子供は知らないかもしれないな、いや、七夕飾りに自分の願いを書くという風習は今でもやるよな、とか、いろいろどうでもいいことを考えていた。

昔の相模大野駅のトイレを思い出す2021/07/08 23:00:00

どうでもいいことを思い出した。昔の、それも40年近く前の、相模大野駅の男性用トイレのことである。

改札口から入ってすぐ左に折れると、男性用トイレがあった。大便器はもちろん個室にあったが、小便器はなかった。では小便をどのようにしていたのか。大人4人ぐらいが横になるスペースがあり、その正面にタイルがあってそのタイルにめがけて放尿するというしかけになっていた。この、あまりにも空間を共有しすぎるタイプの小便壁面というのは、昔の公共施設には、とくに駅をはじめけっこうあったように思う。狭い空間でなるべく大量の客をさばくための手段だったのだろう。

このタイプの小便放尿空間はなんというのだろう。気になって Wikipedia によれば、「壁式小便器」というようだ。ただ、器というには複数の男性が一度に使うので大きすぎるような気がする。

八重洲室内アンサンブルの定期演奏会中止の知らせを受ける2021/07/09 23:00:00

以下は、私が(休んでいるが)所属している八重洲室内アンサンブルに関してのことである。私はこの数年休みのため、生の声は聴けず、団の文書やメーリングリストから知ることのできる事実をまとめて記しただけである。判断からかなり日が過ぎているが、その分だけ冷静になれていると思う。

私が(休んでいるが)所属している八重洲室内アンサンブルは、今年の9月初めに定期演奏会を開催する予定として、場所を確保し、春から練習に励んできた。しかし、コロナウイルスの感染が拡大するなか、実施するか再検討を迫られた。ゴールデンウィーク明けを期限として団員にアンケートを募った。中止・延期の意見もあり、開催の意見もあった。またいずれか保留という立場もあった。6月半ばに下した結論は、「中止」であった。理由はいろいろあるが、詳細に書きにくいところがあるので中止の個別の理由列挙は控える。

ただ、判断にあたって、団では「多くの専門家の話によれば、デルタ株による感染拡大とオリンピック・パラリンピック開催に伴う人の流れの増加などで8~9月に再度の緊急事態宣言の発出が避けられそうにない状況のよう」だという見通しを立てていた。この見通しは結果的に、正しくもあったし誤ってもいた。というのは、東京における4度目の緊急事態宣言は2021年7月12日から同年8月22日までに発出されることになり、8月も対象になるという意味では正しいが、発出された開始月は7月だったので、甘い見通しだったといえる。それはともかく、中止を決めたのは妥当だったと思う。

ドッツァウアー113 の練習曲から No.62 を練習する2021/07/10 21:28:16

ドッツァウアー 113 の練習曲より第2巻62番

チェロの練習の続きである。ドッツァウアー113 の練習曲から No.61の次、ドッツァウアー113 の練習曲から No.62 を練習した。毎度大変だ。重音はないが、ロ短調でただでさえポジションが取れないのにすぐに転調するものだから音程がふらふらだ。おまけに1小節を超えるスラーを一弓で弾かなければならず、弓が足りなくなってしまう。先生からの注意は次のとおり。

    全音版では1拍めと3拍めに LH(弓の元半分)、2拍めのスタカートが中弓、4拍目のスタカートが元弓という指示があるが、1拍めと3拍めは全弓でよい。2拍めは先弓になる。圧力をかけるのでなく、横方向に流すこと。2小節めは全弓なので、3小節めは1小節めの逆となる。4小節めで再度全弓なのでもとにもどる。弓の配分を考えて、なるべく全弓を使い節約しないこと。

    A線の高い音はコマ寄りで弾くこと

    さて、ドッツァウアの第2集はこの曲で終わりだ。次に第3集に進むのかと思ったら、ドッツァウアは2集で終わりにするということだ。他にエチュードをやりたいならばデュポールがあるというが、難しいので無理には勧めない、というのが先生の意見だった。それならばデュポールはしません、と答えた。

    私にとってのデュポールは、モーツァルトのピアノ変奏曲の主題になったニ長調のメロディーを書いた作曲家、という認識しかない。デュポールの練習曲というのは話には聞いたことがあるが、どの程度の難しさなのか見当がつかない。調べてみることにしよう。とはいえ、練習しない曲を調べるというのもおかしな話ではある。