バードの5声のミサ曲から「グローリア」を聴く2020/06/02 23:00:00

バードの5声のミサ曲から「グローリア」
バードの5声のミサ曲から「グローリア」である。まず、少し驚くのは、「キリエ」と「グローリア」の冒頭が同じメロディーからなることだ。ただ、典礼文は異なるから自然とメロディーも異なってくる。5声がすべて出てくるのは10小節からだが、途中で休みに入る声部もある。ホモフォニックに5声がすべて出てくるのは、ゲネラルパウゼをはさんだ20小節からである。私はここで思わず襟を正す。その後も声部の出入りは少しあるがほぼ4声以上を保ったまま42小節で第1部が終わる。

第2部はほとんどが3声前後で歌われる。バードの5声のミサ曲は、5声で歌われること自体に価値があるというよりは、むしろ5声の充実した(充実しすぎた)響きと、3声の完結した(遊びの許されない)響きとの対比にこそ、価値があるのだと思う。

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