フォーレの「主題と変奏」を聴く ― 2025/04/17 22:57:06
フォーレの「主題と変奏」を久しぶりに聴いた。ジャン=フィリップ・コラールの演奏である。リズムの趣味が俺とは合わないが、それでもいい曲だ。
バッハの『半音階的幻想曲とフーガ』BWV903 を聴く ― 2025/04/09 22:54:55
バッハの『半音階的幻想曲とフーガ』BWV903 を久しぶりに聴いた。あるビデオを見ていたら、ピアニストが演奏していたのがこの曲だった。私は昔この曲を聴いてかっこいいと思い、いろいろな演奏を聴いたり、自分でも練習したりしていた。ところがあるとき、音楽仲間がこの曲を駄曲と評していたのを知り、それからこの曲に対して距離を置くようになってしまった。今、久しぶりに(10年ぶりぐらいだろうか)聴いてみて、かっこいいし、駄曲ではないが、ふだんのバッハの鍵盤楽曲、たとえば平均律とか、イギリス組曲、フランス組曲、インヴェンション、パルティータなどとはちょっと違う、外向きの曲のような気がしている。私が思う「外向き」のバッハの曲としてはイタリア協奏曲とか、トッカータなどがあり、これらもいいと思うけれど、路線が違うという感じがする。
バレエを見ながらブラームスのワルツを聴く ― 2025/03/27 09:33:52
きのうはぼんやりしながらバレエを見ていたら、音楽にブラームスのワルツが使われていた。ブラームスのワルツと言えば、Op.39-15が有名だ。連弾版や簡易独奏版はイ長調、(簡易でない)独奏版は変イ長調のこの曲だけが有名になっていて、他の曲は知らないでいたら、たまたま Op.39-15 以外のワルツもバレエに使われていて、そのなかの一つ、Op.39-1 がソドレミで始まっているのを知って狂喜乱舞した。以下が楽譜である。
藤井一興氏の訃報に接する ― 2025/01/22 23:35:04
今朝の新聞を見ていたら、訃報欄にピアニスト・作曲家の藤井一興氏が出ていた。享年70歳。まだまだ活躍できたと思う。
藤井姓の有名人で思い出せるのは、将棋の藤井猛、藤井聡太とピアニストの藤井一興である。藤井一興を知ったのはたぶん藤井猛を知るより早かったはずだ。もっとも、藤井一興の演奏を生で聴いたのはもっと後で、彩の国さいたま芸術劇場でフォーレのノクターン全曲演奏が最初だったと思う。演奏そのものは当然すばらしかったが、私が覚えているのは、前半は暗譜だったが途中で演奏が怪しいところがわたしにも分かるレベルであったことだ。後半は譜面を見て弾いていたので、ひょっとした暗譜がうまくいっていなかったのかもしれない。その後、フォーレ協会でも演奏を聴いたが、このときは最初から譜面を見ながら弾いていたように思う。
今日は、藤井一興がフォンテック(fontec)に録音したフォーレの「舟歌全曲+バラード」のアルバムから舟歌第5番を聴いて、故人を偲んだ。
引き続き「ラ・ボエーム」を聴く ― 2024/12/26 23:32:49
おとといに引き続き、「ラ・ボエーム」を聴いた。第1幕を見ていたら、「私の名はミミ」のアリアがもうあった。私は、これを聴いたら「ラ・ボエーム」が終わってしまうのではないかと思っていたが、どうも違うようだ。オペラがわからないので恥ずかしい(〃ノωノ)。私の知り合いのソプラノの方が、このアリアを歌うというので私が伴奏をしたことを思い出した。非常に情感のこもった、豊かな声の方で、歌に関する姿勢がすばらしく、ずぼらな私もこのときばかりは真剣に練習したのだった。この方は最近亡くなってしまった。本当に残念だった。
フォーレの舟歌第5番嬰ヘ短調 Op.66 を練習する ― 2024/10/24 22:26:43
今年はフォーレ没後100年である。最近友人がフォーレの夜想曲第13番を演奏したので、私も何かフォーレの曲を練習しないといけないなと発奮した。フォーレにはピアノ曲にも挑発的な曲がある。たとえば、夜想曲第12番とか、舟歌第11番とか、即興曲第5番などがある。こういう曲もいいが、たまにはフォーレの王道ともいえる曲を練習してみるのもいいかもしれないと思い、久しぶりに舟歌第5番嬰ヘ短調 Op.66 のページを開けて弾いてみた。
この曲をほとんど練習してこなかったのにはわけがある。難しいからだ。ただ、練習すれば真価がわかるに違いないとも思っている。誰かの言によれば、ショパンの舟歌に比肩できるのはフォーレの舟歌の中ではこの第5番だけだという。私はこの意見に与するものではないが、そういいたくなる気持ちはわかる。
この舟歌は結構深刻なところがあるが、コーダになると長調が支配してそのまま終わる。この終わり方は、主題と変奏 Op.73 や、夜想曲第7番 Op.74 と共通するところがあるように思える。
プロコフィエフの「サルカズム」を聴く ― 2024/10/21 22:34:42
ラモーの組曲(RCT 5)を聴く ― 2024/10/18 18:03:44
ラモーの組曲(RCT 5)を聴いた。「3つの手」や「(6つのドゥーブルを含む)ガヴォット」といった有名な曲がある組曲だが、組曲すべてを通して聴くのは初めてだった。有名な曲にどうしてもどうしても注意が偏ってしまうが、全部を聴いてみて、やはりラモーはいいな、と思うのだった。
クープランの「ティク・トク・ショクまたはマイヨタン」を聴く ― 2024/10/11 10:19:02
フランソワ・クープランの「ティク・トク・ショクまたはマイヨタン」(Le tic-toc-choc, ou Les maillotins)を聴いた。クラヴサン曲集第3巻第18オルドルの第6曲である。これを聴いたのにはわけがある。
この10月からNHKラジオ第2放送の「まいにちフランス語応用編」の最初と最後に、この曲が流れてくる。最初はピアノの曲というだけで正体がわからなかったが、何度か聴いてやっとわかった。現代のピアノで弾くのは左手と右手による重なりあいと同音連打で大変だ。二段鍵盤によるクラヴサンならピアノよりは楽だと思うがそれでも右手は難しいと思う。
リストの「死の舞踏S.525」を聴く ― 2024/10/10 22:50:40
リストの「死の舞踏S.525」を聴いた。リストの曲を聴くことはほとんどなかったのだが、最近ピアノ協奏曲第1番と第2番を聴くことがあり、ついでにほかの曲も聴いてみようと思ったのだった。一般に有名なのは管弦楽付きの協奏曲仕立てのバージョンS.126だったり、あるいはサン=サーンスが作曲してリストが編曲した死の舞踏S. 555だったりするが、なぜS.525にしたかというと、たまたま家にあったリストの楽譜集の最初にあったのがこれだったからである。左手のオクターブの跳躍や、トッカータ風の同音レンダや跋扈する右手のグリッサンドなど、リストならではの暴れようが全開だ。この曲を演奏するピアニストの録画を YouTube で見ていたら、ピアノがベーゼンドルファーだった。うーん、こんなアクロバティックな曲をベーゼンドルファーで演奏するのはありなのだろうか、と思っていたら曲の終盤で音程のわからない轟音が鳴り響いてきたので映像をみるとベーゼンドルファーの97鍵モデルにある「黒い白鍵」をこれでもかとばかりたたきまくっていたので、そういうことかと納得した。
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