ブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴く2024/03/26 23:59:59

ブラームスのヴァイオリン協奏曲を聴いた。第2楽章を覚えていなかったことに気づき、改めてフォーレ以外の作曲家の緩徐楽章が苦手なのだとわかった。

松山千春の歌を聴く2024/03/25 23:27:09

「ザ・カセットテープ・ミュージック」で、松山千春の歌を聴いた。当人のことはともかく、歌は不思議な魅力がある。「季節の中で」を聴いて、なぜこんなになじみがあるのだろう、と思ったら、コマーシャルソングだったことをこの番組でマキタスポーツが言及していた。なるほど、道理でよく聞いたわけだ。

ショパンのマズルカを思い出す2024/03/24 12:08:54

きのうの小山実稚恵のコンサートに行って、マズルカを久しぶりに聴いた。私はショパンの作品をかなり聴いてきたが、マズルカはあまり知らない。私が知っているマズルカは10曲あるかないかで、知らないマズルカのほうが多い。実際、きのうのマズルカも知らなかった。

ショパンのマズルカを知ろうとしたことはあった。私が中学生だったころ、NHK-FMで早朝、ショパンのピアノ全曲を放送するという企画があって、それをカセットテープに録音していたことがある。第1曲から最終曲まで全部録音したはずだが、だんだん印象が薄れていってしまった覚えがある。

ショパンの主な作品の楽譜は昔日本の出版社で学生時代までにそろえたのだが、ただ一つの例外がマズルカだった。誰かが「マズルカはポーランドの踊りだから日本人が弾くのは大変なことだ」というのを真に受けて、やめてしまった。社会人になってからやっとマズルカをかったが、イタリアのクルツィ版という、えらいマイナーな出版社が発行するものだった。

小山実稚恵のピアノを聴きに行く2024/03/23 22:34:09

小山実稚恵の演奏会を聴きに行った。事前に予告されたプログラムは次の通り。

シューマン:アラベスク ハ長調 作品18
シューマン:幻想曲 ハ長調 作品17
権代敦彦:空(ソラ)のかけら/音のしずく ピアノのための 作品194
(小山実稚恵委嘱新作・世界初演)
ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 作品58

以上は小山実稚恵ピアノ・リサイタルからの引用である。

なぜ「事前に予告されたプログラム」と書いたのか。それは、実際の演奏順が幻想曲のあとアラベスクだったからだ。この越谷のコンサートは、岡部真一郎さんという音楽学者が進行役を務めていて、休憩のあと演奏者にインタビューする形式をとっている。実際に休憩のあと、後半のプログラムの前にインタビューもあったのだけれど、この日は特別に前半の曲が始まる前にもあったのだ。そこでのインタビューで、小山さんはシューマンへの思いを、とりわけ幻想曲への思いを熱く語っていたのだった。そのため、その幻想曲への思いが熱すぎて、つい本番で事前のプログラムとは順番を変えて、というより幻想曲を弾くという気持ちがごく当たり前のようになっていて、その流れのままに30分を弾き切ったというのが正しいのだろう。幻想曲が終わった後で小山さんは半ば照れ笑いを浮かべながら、「幻想曲を先にやりましたのでこれからアラベスクを弾きます」ということを聴衆に向けて話した。それからアラベスクを弾いた。

小山さんの熱のこもった演奏に音楽の喜びを十分感じた。アンコールは、ショパンのマズルカ第45番 イ短調 Op.67-4に同じくショパンのノクターン(夜想曲)第2番 変ホ長調 Op.9-2 だった。

ワインについて思い出す2024/03/22 23:25:07

酒の喜びについて、ということなのでワインについても書こう。ワインも好きなのだが、味の違いがわからない。これが困る。赤と白の違いぐらいはわかるが、そこまでだ。

最近の酒の失敗はワインである。数年前ある催しがあり、その打ち上げでワインがたくさん出されたので喜んでたくさん飲んだ。その翌日に、ひどい下痢になってしまった。そのころはほとんど酒を飲んでいないころだったので、こんなことになったのだと思う。では、ふだんからアルコールをのみつけていれば下痢にならなかったかというと、そういうことはないとも思う。翌日大丈夫かどうかは、私の場合、かなりのところその飲み会の雰囲気に左右される。雰囲気が良ければ翌日も体調がいいし、雰囲気がよくなければ体調もわるくなる。この酒の失敗のときは、それほど雰囲気はわるくはなかったと思うのだが、私にとってはめったにない種類の催しに参加したので、その疲れが出たのだと思う。

昔は家でよくワインを飲んでいたこともある。近くにアコレというスーパーマーケットがあり、ときどき安いチリだかスペインだかのワインがあって、これをよく買っていたのだ。しかし、今となってはワインを家で飲むことはない。日本にいるから日本で作られた酒でいいかなと思うからだ。

酒の喜びを思い出す2024/03/21 21:55:46

「酒よ、人の望みの喜びよ」という駄洒落を思いついたついでに、もう少し酒のことを思い出してみた。

「酒」といえば、広義では「飲用アルコール」を指し、狭義では「日本酒」を指す。「ごはん」といえば広義では毎度の食事を指し、狭義ではイネ科の穀物を炊いた主食を指すのと同じだ。私は日本酒も好きだが、外で飲むことは少ない。一緒に日本酒を飲む人がいれば飲むのだが、最近は日本酒を飲む人とのお付き合いがないからだ。

昔の職場で、酒が大好きで、特に日本酒が大好きな上司がいた。この上司と一度出張に行って、用事を済ませたのち、帰りの列車の時間まで一時間と少しあったので、では飲みましょうということになって、駅の近くの店に行って熱燗を一時間で10本ほど飲んだことがある。二合徳利だったと思う。お銚子のいいところは、飲み終わったあとで倒せるところで、倒した本数が増えるとこれだけ飲んだという達成感が味わえるところだ。こんなことで達成感を持ち出すのもおかしいが、酒好きというのはそういうものだ。

この元上司は憎めない人だったが、どうもあるときから勤務中でも酒の匂いがするということがまことしやかにささやかれていた。私は別の部門に転出していて姿を見るぐらいしかなかったが、いつの間にか会社を退職していた。まさか酒のせいで問題を起こしたとは思いたくないが、今となってわからない。

日本酒で飲み過ぎたことは何回かある。以前いたオーケストラで、練習が江東区であり、帰りに業平橋(現在のスカイツリーがあるあたり)で飲むことにした。その店は日本酒を小さなやかんに入れて飲むという趣向をやっていて、そのやかん酒を何杯も飲んだ。熱燗ではなかったと思うが、冷やか、ぬる燗かは忘れた。何を話したかはさっぱり覚えていないが、仲間の一人がスマホ用のエロゲーを作ったということで、その一部を見せてもらったことだけは覚えている。その後家に帰ったが、翌日は久しぶりの二日酔いになり、まるで使い物にならなかった。ただ懲りずに、数か月後に同じ店でまたやかん酒を飲んだ。このときはさすがに控えたと思う。

朱里エイコの「ジェット最終便」を聴く2024/03/20 20:14:49

朱里エイコの「白い小鳩」に感動したので、他にも朱里エイコの歌を聴きたくなった。「北国行きで」は有名だから、他の曲はないかと探ししていたら、「北国行きで」「白い小鳩」と並んでカラオケ屋にある曲として「ジェット最終便」があるという。これを聴いてみることにした。「白い小鳩」に比べてこちらのほうがききやすい。イントロは軽い8ビートだ。ストリングスとホーンも入っているが、こちらのほうが当時の歌謡曲に近いアレンジだ。歌の杯入りも素直で、合いの手のコーラスも時代を感じる。途中の歌詞を掲げる

東京発の 最終便で 北へ私は 帰ります

この北へ私は 帰りますでナポリの六度になっているのが、主人公の心の屈折を表しているようだ。サビより前にナポリの六度が使われているのが心憎い。ちなみにナポリの六度がサビで使われている名曲には欧陽菲菲が歌った「雨の御堂筋」がある。そういえば、声の力強さで、朱里エイコと欧陽菲菲はよく似ている。

さてサビはどうだろうか。

他人どうしの 暗い椅子 暗い窓 暗い影

他人どうしので再度ナポリの六度が登場している。よほど心の闇が濃いのだろうか。そして「暗い」を三連発していてメロディーもヘミオラのように先食いしているのが効果的だ。

そういえば、「北国行きで」も旅立ちの歌だった。旅立ちの歌といえば、私はすぐ「あずさ2号」を思い出してしまう。もう年を取ってしまった。

「美しきロスマリン」を練習する2024/03/19 21:53:59

チェロの分際で何を言うか、という声もあるだろうが、クライスラーの「美しきロスマリン」を練習することにした。クライスラーの作品は「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」と「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」の4曲しか知らない俺だが、この4曲は大好きだ。それで、チェロでも弾けるのではないかと思ってたまたま楽譜のあった「美しきロスマリン」に挑戦したが、見事に撃沈した。チェロの先生は「ヴァイオリンだとすらすらできることが、チェロには難しいんですよね。ヨーヨーマはこの曲を演奏していて、ヨーヨーマぐらいになるとヴァイオリンのように弾きこなしていますけれど」と言われ、意気消沈した。

朱里エイコの「白い小鳩」に感動する2024/03/18 23:59:59

きのう放映された「ザ・カセットテープ・ミュージック」は都倉俊一の特集だった。そこで紹介された曲で朱里エイコが歌った「白い小鳩」にぶったまげた。これはすばらしい。

イントロは強烈なビートの刻みから始まる。これに乗って、ギターがペンタトニックのがっしりしたラインを奏すると、ついでストリングスがやはりペンタトニックで重なる。ポップスで使われるストリングスのペンタトニックは流麗でダサいのだけれど、それがこの曲にはいい作用をしている。キーボードのコードが打ち鳴らされたあと全楽器がドミナントとなって歌の開始を待つ。歌は次のように始まる。

この町で生まれたのよ
悲しみだけうずまく町

なんとパンチが効いた歌なのだろう。和田アキ子より声質が高く、それだけ当たったら痛いだろう。こんな歌手、日本にいただろうか。

どこか遠く逃げたいわ 私は白い小鳩

この逃げたいわのところで朱里エイコはダミ声を轟かせる。あな恐ろしや。この3行を構成するAメロが新たな歌詞で繰り返される。

そしてBメロ-サビで朱里のパンチは冴えわたる。Bメロ最後の伸ばしは、伴奏楽器群の和声と合わせてテンションコードを形成し、不安は高まる。その後はAメロが復帰する。

名曲だけあって、椎名林檎や増田惠子がカバーしているが、さらに多くの歌手によってもっとカバーされていい。

バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」を弾く2024/03/17 23:59:59

チェロの練習があり、その中の一人が「主よ、人の望みの喜びよ」のチェロ四重奏版という編曲を持ってきたので、やってみた。バッハを久しぶりに弾いて、安心した。

というのは間違いで、昨日も実は「主よ、人の望みの喜びよ」を別の編成で弾いたのだった。きのうの練習でも、自分の腕はともかくとして、やはりバッハの音楽に安らぎを覚えた。

そういえば、「主よ、人の望みの喜びよ」と発音すると、「酒よ、人の望みの喜びよ」とも聞こえる。インターネットを見ても、複数のページにこの表題が踊っている。

そういえば、酒を飲む機会が月に1、2度になってしまった。健康と財布のためにはいいことだが、ちょっと寂しい。

私は家ではめったに飲まない。外で飲む酒はほとんどがビールと紹興酒である。なぜ紹興酒かというと、外で飲む機会があるときはほとんどが行きつけの中華料理屋で、そうなると紹興酒のボトルを頼むのが安上がりだからだ。たいていはボトル1本を3,4人であけるぐらいで済むが、もう少し増えるとボトル2本を空にすることもある。この料理屋はボトルキープができるはずだが、どういうわけかしたことが一度もない。

外で飲むときは甲類焼酎もよく飲んでいた。焼酎も安くておいしいからだ。

まったく飲まない酒もある。たとえば、ウィスキーは飲まない。若いころはウィスキーを飲み過ぎて悪酔いしたことがよくあった。学生が行くようなコンパの席だったはずだ。サントリーのホワイトをではなかっただろうか。もちろん、トリスも飲んだし、レッドも、角瓶も、オールドも、リザーブも飲んだけれど(それ以上の、たとえば「山崎」とかはない)、自分にはふさわしくない酒のような気がした。ニッカのウイスキーやキリンのシーバスリーガルも飲んだが、ウイスキーは私にはどうも合わない。ただ、バーボンは少し飲むことがある。高校・大学の同級生が、バーボンしか飲まないというようなことを言っていて、かっこいい、うらやましい、と思ったのがきっかけだ。ああ、そういえば、家でウイスキーを買ってきて飲んだことは一度もない。ついでにいえば、ウイスキーを贈られてきたこともない。ただし、持ち込み可の店やホームパーティーで、開封したウイスキーが残ってしまって持ち帰ったことならある。

またブランデーも飲まない。一度、ある方のお宅に招かれてブランデーを飲むことになった。おいしかったのでどんどん飲んでいたら眠ってしまいご迷惑をかけたことがあった。その方のお宅ではラーメンも一緒に食べたのだが、ブランデーを飲みながらラーメンを食べていたのだろうか。どうもよくわからない。これ以降、ブランデーを飲む機会はない。

そういえば、カクテルも滅多に頼まない。だいたい、カクテルを供する店に行かない。仮にカクテルを頼まなければいけない仕儀になったときは、ドライマティーニにする。

ほかの酒については暇なときに書こう。