後藤明生と宮本浩次を結び付けるものを考える2021/10/12 21:56:15

最近はエレファントカシマシの歌を取り上げている。これはいろいろと理由があるのが、ここでは脇に置いておく。さて、エレファントカシマシで歌っている宮本浩次は、文学へのあこがれをさまざまな場で語っている。あるインタビュー記事で宮本は森鷗外の「妄想」について語っていて、私は恐ろしい人だという印象を宮本に抱いた。実は俺も高校生の頃読んだがさっぱりわからず、「妄想」という題だけが記憶に残っているのだった。

宮本が関心を抱いている作家は、森鷗外や夏目漱石といった「文豪」だろう。私が好きな作家である後藤明生のことを、宮本が知っているかどうか、私は知らない。ただ、宮本と後藤はなぜか、私の中で結び付く。その1つは「男」である。これについては以前のブログ記事で書いたのでそちらを見られたい。そして新たな1つを発見した。それは永井荷風である。永井荷風は「文豪」であるから、当然宮本は知っていて、たとえば、永井の「濹東奇譚」が好きだということを宮本は語っている。そして、永井は、作家である後藤明生にとっても特別な作家である。あの長編「壁の中」の後半は、作中の主人公と永井荷風が延々と語り合うのだ。しかし、こんなことを書いても無駄だと思う。宮本は後藤のことを知っているかどうかはわからないし、後藤には「結びつかぬもの」という作品があるからだ。

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