「カラマーゾフ兄弟」を読み進める ― 2024/06/29 12:38:28
ドストエフスキーの「カラマーゾフ兄弟」を読み進めている。文学の読書は最近していなかったので疲れるが、なんとか少しずつ読んでいる。今は「第五篇 プロとコントラ」の「二 ギターを手にしたスメルジャコフ」である。このギターを手にした
という句を見て、私は「ギターを持った渡り鳥」という、どこかで耳にした文句を思い浮かべた。しかし、私はこの「ギターを持った…」が、何のことだか実はわからなかった。どうやら、日本映画の題名のようだ。それにしても、スメルジャコフがギター手にするのは、なぜか違和感がある。
オルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」を読む ― 2023/05/04 22:07:01
最近図書館で借りてくる本はコンピュータか自然科学の本か語学の本なのだが、久しぶりに文学の本を借りてきた。オルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」である。老眼なので大きな文字の本が読みたかったが、近くの図書館には文庫本しかない。それでも、有名な本ゆえ、複数の種類の訳がおいてある。私は光文社古典新訳文庫のほうを選んだ。
なぜこの本を読もうとしたかというと、私が興味を持ったプログラミング言語に Scala というものがあり、そういえば、「Scala しい新世界」というダジャレができるなと考えたからである。そして、ダジャレに使うのならば原典を読まなければ失礼である、という結論に至ったのである。
オルダス・ハクスリーの名前を知ったのは大学1年生のときである。教養の英語の授業でハクスリーの「若きアルキメデス」を購読したのを覚えていた。ただ、ハクスリーのことはそれからすっかり忘れてしまった。ハクスリーが「すばらしい新世界」というディストピア小説を書いたことも、いつどうやって知ったのか全く覚えていない。
ということで350ページを超える長編を約1週間で読み終えた。感想は、まあ多数の方々が思っている通りのものなのでここで書くまでもない。どうでもいいことを書いてみる。
第1章では生殖がコントロールされている場面から始まる。pp.10-11から引用する。
(前略)受精卵は孵化器に戻され、支配階級のアルファ階級とベータ階級になる受精卵は壜詰めの時期までそこにとどまる。一方、その下位のガンマ階級、デルタ階級、エプシロン階級になるものは、わずか三六時間で孵化器を出されて、ボカノフスキー法の処置へと進むことになる。(後略)
私が通った高校では、2年生になると志望に応じてα、β、γの3グループに分かれた。グループごとに複数のクラスがある。私はγだった。ということは、αやβにかなわないのかなとがっかりした。なお、どんな志望だったかということは触れないほうがいいだろう。
第4章では、<チャリング-T-タワー>という塔が出てくる。これは、訳注によれば、ロンドン中心部に実在する交差点チャリング-クロスのクロス(十字架)をTに変えているのだそうだ。このあとも、キリスト教で十字を切るしぐさの代わりにT字を切るしぐさなどが出てくる。この T が象徴的に使われているのは、T 型フォードの T から来ているのだが、私は T 型フォードよりもトヨタ(Toyota)自動車の T を連想してしまう。
第5章では、五分の四拍子のリズムというのが p.112 に出てくる。このリズムはわたしにはわからない。すばらしい新世界だからこういう拍子が実在するのだろうか。その後、原文が次のような記述になっているのを見つけた。
And then, in all but silence, in all but darkness, there followed a gradual deturgescence, a diminuendo sliding gradually, through quarter tones, down, down to a faintly whispered dominant chord that lingered on (while the five-four rhythms still pulsed below) charging the darkened seconds with an intense expectancy.
対応する訳文は次のようになっている。
それから、ほかの音がほとんどない沈黙とほぼ完全な闇の中で、徐々に収縮が起こり、ディミヌエンドで少しずつ滑り降りて、四分音ずつ音程がさがっていき、かすかにささやかれるドミナントの和音だけが余韻を引いて(その下で五分の四拍子のリズムがまだ刻まれている)数秒間の暗黒に緊迫感のある期待を含ませる。
「ワルツは四分の三拍子の音楽である」は A waltz is a piece of music in three-four time.というので、やはり five-four rhythms は 四分の五拍子という意味だろう。
ハクスリーの「すばらしい新世界」を読もうと思う ― 2023/04/18 23:59:59
私はよく図書館に行く。そこには、私が読みそうにない本がずらりとある。とくに、文芸の棚は私には無縁だ。例外は草加図書館の後藤明生の棚で、ここにはかなり後藤の本があるが、中には貸出禁止になっているのもあるので残念だ。
ところで、最近 Scala という関数型言語を勉強していて、つい「Scala しい新世界」というダジャレを思いついた。「すばらしい新世界」とは、ドヴォルザークの交響曲のことではなく、オルダス・ハクスリーの小説の名前で、ジョージ・オーウェルの「1984年」とならぶ、ディストピア小説の傑作とされる。しかし、私はまだ読んだことがない。ダジャレにするぐらいなら読んでおけよ、と誰かに言われたような気がする。今度図書館で借りてみよう。
ゴリオ爺さんが読み通せない ― 2020/04/25 23:00:00
ということでバルザックの「ゴリオ爺さんを」読み始めたのだが、なかなか読み進められない。外国小説はどうも苦手だ。ただ、5月の連休中には読み終えたい。
オデュセイアを読み終える ― 2019/12/02 21:47:44
もともと読もうと思った動機が、フォーレのオペラの題材になったこと、最近読んだモラヴィアの「侮蔑」(「軽蔑」とも)で、オデュッセイアを映画のシナリオとして使うという話が出ていたこと、その他もろもろだったので、いかんせん真剣に読もうという動機に欠けていたことは事実である。おまけに、読んだ本が図書館からの借りていたもので、しかもこの本は全集というためか二段組みに収められているので活字が小さく、文字通り読みにくかったこともある。
いろいろ読みにくかった理由を挙げてきたが、私の頭の能力が足りないというのが一番の原因だと思う。今度読みたくなったときは、少年向きにリライトされたオデュッセイアを借りてこようと思う。
ホメロス「オデュッセイア」を読み進める ― 2019/11/29 23:00:14
よく話の中で「神様が人に与える試練の厳しさは、その人が耐えられる程度が限度だ」ということを耳にするが、それは試練に耐えた人の美談であって、試練に耐えられない人はたくさんいるだろう。
草加で用事を済ます ― 2019/11/08 23:52:24
・某医院にて検査
・草加市立図書館にて文学全集ほか4冊を借りる
・某薬局で薬をもらう
まずは文学老人になる。
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