広島将棋センターの閉店を知る2021/02/05 22:41:38

広島将棋センターが 2021 年 3 月 7 日をもって閉店するという知らせを聞いた。残念だ。新宿将棋センターの閉店の知らせに続いて、将棋センター受難の時代が来たと思う。

広島将棋センターには一度だけ行った。故 村山聖九段をはじめ、何人ものプロ棋士を輩出した会所を、一度は見に行きたかったからである。つれあいは広島市出身で、帰省のときに一緒に広島に行くことが何度かあり、センターに行ったのもそのときだった。今から十年以上前の夏だったと思う。

センターの場所は職業別電話帳で調べた。すぐにわかり、緊張しながら訪ねていった。十人はいなかったようだ。初段であることを受付に告げ、最初の客と対局を始めた。すると、対戦相手は私の顔を見て、こういうのだった。 「お兄さん、ここらではあまり見ない顔じゃが」 こういう話しかけがあるので、道場は楽しい。そのとおりなので、東京から来たこと、妻が帰省したので寄ってみたことなどを話すと、 「わしも東京にいたことがあって、新宿将棋センターでずいぶんと指した」と懐かしそうな顔をした。私はそのとき、新宿将棋センターで指したことはまだなかったが、いかにも指したことがあるかのように話を合わせていた。

広島将棋センターで育ったプロ棋士に山崎隆之八段がいる。センター閉店が発表されてほどなくして山崎八段は自身が所属するB級1組の順位戦で久保利明九段と戦った。残念ながら久保九段には負けてしまったが、同時に組まれていた対戦他の昇級候補も負けたため、山崎八段がA級への昇級を決めた。センターが閉店するのは残念だが、最後にいい知らせがあったと思えばいいのだろう。

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