確率の問題がわからなくなる(1)2020/01/21 23:00:00

大学入試センター試験第2日の問題と正解が新聞紙面にあったので考えてみた。数学 I 、数学 A の第3問(選択問題)である。4つある命題から正しいものを2つ選ぶというものである。最初の2命題を掲げる。

0. 1枚のコインを投げる試行を 5 回繰り返すとき, 少なくとも 1 回は表が出る確率を p とすると,p > 0.95 である。

1. 袋の中に赤球と白球が合わせて 8 個入っている。 球を 1 個取り出し,色を調べてから袋に戻す試行を行う。 この試行を 5 回繰り返したところ赤球が 3 回出た。 したがって,1 回の試行で赤球が出る確率は 3/5 である。

コインの問題と球の問題である。私に言わせれば、コインの表と裏が出る確率はともに 1/2 であるとか、球の取り出し方は同様に確からしい、とか言明をしておくべきものだ。このあたり、論理国語の推進をいう前に、現在ある問題でも十分訓練を積むことができるはずだ。

さて、0. であるが、すぐに計算ができなかった。p を計算するには、裏ばかりが 5 回出る確率を計算すればよい。それを計算するために、2、4、8、16、32 と勘定した。そして、1/32 は 1/20 (=0.05) より小さいことは計算せずにわかった。ならばこの命題は正しい、と結論づけた。以上の推論で、余事象の考え方を適当につかっている。

次に 1. であるが、この「したがって」の意味がわからない。よって、確率は求められず、命題は誤っている、と結論づけた。これもまあいいだろう。

以上の結果をセンターから公表されている解答と照らした。結果は私の解答どおりだった(つづく)。