モンテヴェルディのマドリガルを聴く ― 2022/03/28 22:50:58
図書館で借りてきた CD で、モンテヴェルディのマドリガルを聴いた。演奏者にレオンハルトとあったので、あのチェンバロのグスタフ・レオンハルトだろうか、と思って何か嫌な予感がした。
聴いて嫌な予感は的中した。合唱に(重唱かもしれない)にレオンハルトのチェンバロが聞こえてきたのだ。モンテヴェルディのマドリガルはアカペラだとばかり思いこんでいたから、なぜチェンバロが入るのか理解できなかった。歌声にチェンバロが入るとなぜかがちゃがちゃした感じがして合唱に集中できない。これは改悪ではないか。
なぜチェンバロを入れたのかと不思議に思いながら楽曲辞典を調べると、モンテヴェルディのマドリガルは後期になると通奏低音が入ってくるのが多くなるようなのだ。それと同時に、声部が整理されてくるということらしい。
この声部の整理というのは音楽史上は進歩、すなわちルネサンス音楽からバロック音楽への移り変わりに相当する、重要なことらしいのだが、私にとっては面白かった音楽がつまらない音楽になったような気がして仕方がない。
ともあれ、合唱にチェンバロは似合わない。せめてリュートとかテオルボとか、あるいはファゴットとかヴィオローネ(コントラバス)とか、そういう楽器にしてほしかった。
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