ピーターの法則を思い出す2018/11/07 23:00:44

世の中には〇〇の法則と呼ばれているものが多くあるが、私が好きなのはピーターの法則である。ピーターの法則とは、「人はみな無能になるところまで出世する」というものである。つまり、平社員で無能なものは無能にとどまり、有能なものは係長に出世する。無能な係長は無能な係長にとどまり、有能な係長は課長に出世する(以下、この繰り返し)。この帰結として、組織はすべて無能なものだけで階層構造をなしている、ということになる。

しかし、現実はこのようになっていないないと思われる。もちろん、この法則が間違っているからというのも理由の一つだろう。他にも理由があるだろう。まず、有能でありながら上の職位につけずに現在の職位にとどまっていることは多いだろう。つまり、出世にはその職位で有能であることを評価するための時間がかかる。つまり、その職位で有能な社員もいる。実際には成り立たない。さらに、有能でなくとも出世する場合がある。これはディルバートの法則と呼ばれる。つまり、その職位で無能な社員を出世という行為によってその職位に属するメンバーから取り除くということだ。まあ、出世したらその職位にふさわしい有能さを獲得するかどうかは別問題だ。

ある人から共通の知人についてはるか昔こんなことを聞いた。その知人(Aくんとする)は大学に勤めている。その大学組織ではこんな議論があったそうだ「Aくんの言動は危ないから今のままでは何をするかわからない。助教授に昇進させれば当人も自覚して危ない言動はしなくなるだろう。」ちょっとこれは暴論すぎるが、話半分として面白いのでピーターの法則とからめて記した。