増田八段の詰将棋不要論を考える ― 2025/11/16 22:15:13
先週の日曜日の「将棋フォーカス」を見ていたら、視聴者のお便りに増田康宏八段と山根ことみ女流三段が答えていた。たぶん視聴者の便りは「終盤が強くなるにはどうすればいいでしょうか」という質問だったと思う。増田八段の回答は「実戦と棋譜並べですね」だった。これに山根女流三段が「終盤力を鍛えるには詰将棋がいいと言われますけれど」と突っ込むと、八段は「詰将棋をやったこともありますが、あまりそれで終盤力が養われたとは思わないので」と否定的な見解だった。さすが、八段は「矢倉は終わった」発言も含めて、はっきりしていて気持ちがいい。一方山根女流三段は詰将棋は役に立つという意見をはっきり言っていて、こちらも気持ちがいい。そのあと二人の間で「不要だ」「必要だ」の論争があったあと、最後に女流三段が「終盤力の養成には実戦、棋譜並べ、そして詰将棋です」と締めくくった。
詰将棋が不要という増田八段の意見にはうなずけるものがある。というのも、詰将棋は実戦にくらべ制約がある。手順が限定されていて、最終の詰局面において攻め方の駒が余らないなど、実戦の勝ちに比べて狭い領域に過ぎない。これでは詰将棋をいくらやっても実戦には役に立ちにくいとも思う。だから、詰将棋と棋譜並べの間あたりの問題集があるともう少し役立つのではないかと思う。たとえば、必死(必至)問題集などがあるし、また本間博七段が出している、狭義の詰将棋より多少条件を緩めた問題を集めた書籍もある。いろいろと他にも工夫ができると思う。
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