成長ということを考える2024/04/26 23:59:59

最近は、円安傾向が続いているという。日本には多くの外国人が観光でくる一方で、日本から海外旅行に行く人は苦労しているという。

円高のとき、日本の企業経営者はこう言っていた。これ以上円高が続けば経営が立ちいかない、成長できない。円安にしてくれ。そして労働者には、こんな危機だから給料は上げられない、と言い続けていた。それが今ではどうだ。こんな円安なのに、企業は「よかったよかった、ありがとうございます」などとは誰も言わない。まったく、どうなっているのだろう。

私は企業の経営者のいうことは、まったく信じない。ついでにいえば、企業の成長とかいうことも、まったく信じない。人間の成長ということも、まったく信じない。

勤務先にあることがあって、私に不都合なことがふりかかってきたことがある。そのとき、私の上司の上司である役員が来て、こういった。「私が銀行にいたときに(目上の)頭取がとったあることが理由でさげすんでいた。数年後、そのあることを反省していたので、頭取を見直した。人はいくつになっても成長するということがわかった」それは、お前も成長できるという、私への慰めで発言したのものだろうが、それにしてもなんという不遜な言明だろうか。自分が偉いと思い込んでいるのだろうか。私はただ黙ったままで、この役員のいうことなど二度と聞いてやるものかと心の中で決意した。既にあらかた失っていた勤務先への信頼は、完全に消失した。