のど自慢大会を思い出す2022/05/21 23:59:59

最近物忘れが激しい。かなり昔の話をするが、どこからが真実で、どこまでが架空か、自分でもわからない。

勤務先では地元で毎年祭を催していた。その祭には素人のど自慢大会があって、十人ほどの出演者は勤務先の人もいれば地元の人もいた。私は一度だけ、そののど自慢大会の審査員をした。なぜ審査員をしたかというと、そのとき勤務先の合唱団にいたからである。審査員は私を含めて 5 人ほどでやはり勤務先の人だった。

驚くべきことに、のど自慢はカラオケではなく、生オケだった。オケといっても管弦楽ではなかったが、いわゆる昔の NHK のど自慢風で、ギター、ドラムス、アコーディオンなどがそろっていた。全部で出場者は 10 人ぐらいいただろうか。そしてある女性の番が回ってきた。曲ははっきりとは覚えていないが、南沙織の「17歳」のイメージがある。なんとなくこれはうまいのではないか、と思い、期待していたら、歌いだしが出遅れてしまった。女性は焦ったが、なんとか生オケに合わせた。合わせたあとの歌はすばらしかった。なぜ、出遅れたのだろう。これはきっと、カラオケと生オケの違いなのではないか、と審査をしながら考えた。さて、審査をするにあたり、全員に点数をつけることになった。私は迷うことなくこの女性に一番高い点数をつけた。しかし、他の審査員は出遅れゆえか、この女性に一番低い点数をつけていたように思う。実際優勝したのも、別の出演者だった。

のど自慢大会の審査員をしたのはこのときが最初で最後だった。合唱団の同僚に聞いたら、このときか別の今は有名な某演歌歌手がいわゆる地方巡業で来ていたらしい。地方巡業恐るべし。