ベートーヴェンのハンマークラヴィアを思い出す2022/03/21 12:34:05

最近、ベートーヴェンのピアノソナタ第29番、通称「ハンマークラヴィア」を思い出すことが多くなった。思い出すのは第4楽章のフーガである。主題はこんな感じだ。

ベートーヴェンピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィア」第4楽章」

この主題を、別の曲で思い出した。一つは、バッハのヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番ト長調の第2楽章である。楽譜ではハ音記号で書かれている、23小節から24小節にかけての音の動きが、フーガの主題を思い起こさせる。

バッハ「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ」第1番ト長調第2楽章

もう一つは、原博の24の前奏曲とフーガから、第9番ホ長調のフーガの対旋律だ。これは今画像がないので、abcjs による譜面で紹介する。このアルトの5小節めのアウフタクトで下降する音階がハンマークラヴィアを想起する。たいして似ていないかもしれないが、似ていると思ってしまうのはハンマークラヴィアに対する畏怖のゆえである。