ハイドン「天地創造」第1部を聴く ― 2021/01/28 19:25:09
ハイドンのピアノソナタを聴き続けてきた。長かったが、ハイドンのピアノソナタ Hob. XVI/8 を聴くで最後となった。次はオラトリオを聴くことにしよう。ハイドン「天地創造」第1部を聴いた。
ものの本によると、本曲の成立については次のとおりであるらしい。ハイドンがイギリスに行ったおり、ヘンデルのオラトリオを聴いて感激し、自身もオラトリオを作ろうと奮起した。イギリスのプロデューサーが早速ハイドンにオラトリオを委嘱し、聖書やミルトンの「楽園喪失」をもとにした台本をもとにして「天地創造」を作り上げた。初演は大成功であった。
本曲は現代にいたるまで演奏されているが、私の乏しい演奏会体験では生演奏を聴いたことはない。たまたまハイドンCD50枚セットにこの「天地創造」があったのでいい機会と思い聴いてみた。
さきのような成立事情を覚えていたため、全体がヘンデルのオラトリオのように聞こえて仕方がなかった。ヘンデルとハイドンでは音楽語法が全く違うはずなのに、そしてヘンデルのオラトリオも、メサイアしか聞いたことがないのに、なぜか同じに思える。それどころか、ドイツ語がわからないためか、モーツァルトのオペラとも似たところがあるように聞こえてしまう。なんということだろう。
譜面は冒頭のピアノ・リダクション譜である。なかなか流動的な転調だ。まだ何もない混沌の状態から神が世界を作ったことを表しているのだろうか。
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