山本リンダの曲を聴く2019/09/28 22:25:36

つれあいが、山本リンダの曲で、尾崎亜美がカバーした曲を知っているかと尋ねてきた。私は山本リンダの歌が好きだが、尾崎亜美がカバーした曲というところまでは追えていない。調べてみたら、「きりきり舞い」という曲であることがわかった。山本リンダ自身による歌も、またこれをカバーした近田春夫らのアレンジもいいが、尾崎亜美によるものが一番いい。

なお、私が一番好きな山本リンダの曲は「奇跡の歌」である。はるか昔、NHK ラジオで「ひるの歌謡曲」をやっていたころ、山本リンダ曲集があったので、AM にもかかわらず録音した。最初はもちろん、「こまっちゃうナ」、そしてイメージチェンジを遂げた「どうにも止まらない」、絶頂の「狙いうち」など、面白い曲は枚挙にいとまがなかった。そして、もっとも飛んでいる曲がこの「奇跡の歌」だろう。冒頭からしばらく続くナレーションのおどろおどろしさ、そして歌の部分に入った後の半音階による高音下行部と通常音階による低音上行部がデュエットとでとらえられている。

これを録音したカセットテープは大事にとっていたはずである。ジャズの師匠が「こまっちゃうナ」をアレンジしたいといったので師匠に貸したり、某団体でピアノの達者な S さんに貸したりして、どちらも戻ってきたけれど、その後いい加減な管理のためいつの間にかなくなってしまった。今の時代、 YouTube で聴けるのはありがたいけれど、カセットテープ1巻に夢を乗せていた時代も忘れ難い。

ついでにいうと、私はカラオケが嫌いなのでもう10年も行っていない。今の時代はどんなところでもスマートフォンで自分の殻に閉じこもっている。その予兆はカラオケにあった。ある人が歌っていても他の人は自分がこれから歌う曲をひたすら探していたからである。

さて私は、30年以上前、ある大人に「カラオケで歌うときは人の目を見て歌いなさい。」と松田トシのようなことを言われたことがある。それ以来、カラオケで歌わないといけないときは、おちゃらけた歌だけを選ぶようにしている。その結果クレージーキャッツとか山本リンダとか、そういう歌しか歌わなくなった。10年前にカラオケに一緒行ったメンツの中には、仕事でもわたしを見るたび、「今度カラオケで山本リンダを歌ってください」とからかう人がいたのだった。