チェロソナタ・エディションを聴く(CD 33 カプースチン)2020/10/18 08:49:00

チェロソナタ・エディションを聴くの連番の最後、33はカプースチンである。第1番と第2番のソナタ、そして小品が収められている。ソナタでは第2番のほうが好みだ。といっても、どれもがカプースチンの色で染められているから、まったくの独断である。そしてソナタより、小品のほうが遊びの要素が強く、カプースチンの資質がいいように作用しているようだ。

カプースチンはジャズの語法をクラシックに持ち込んだような印象がある。そういえば、ジャズでのチェロ弾きというのはほとんどいない。私が知っている限りでは翠川敬基しかいない。翠川のプレイはアケタの店で聴いた覚えがあるような気がする。

話がそれたついでに、チェロがジャズ界でほとんど広まっていないのはどうしてかを考えてみた。あまりロクに考えたことはなかったが、ジャズの語法で活躍させようとするとチェロは苦労するはずだ。低音をブイブイ言わせるならバリトンサックスにかなう楽器はないだろう。チェロはどうしても発音が遅くなり、細かな音符を迫力ある音で聴かせるのはよほどのテクニックがないと難しいのではないか。

話を戻すと、このカプースチンも面白かったが、チェロの力を出し切った曲なのだろうか、いう疑問がふと沸いてきてしまうのだった。

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