ハイドンのピアノソナタ Hob XVI/52 を聴く2021/01/10 21:31:06

ハイドン ピアノソナタ Hob XVI/52 第1楽章

ハイドンのピアノソナタ Hob XVI/52 変ホ長調を聴いた。ハイドンのピアノソナタの最高傑作という呼び声が高い。わたしも、最高傑作だと思う。どの楽章もいいが、一つ挙げれば第1楽章の展開部での転調だろう。楽譜に示した和声進行が続けばフェルマータのあとでハ長調かハ短調の和声になると予想するが、次に続くのは、あっと驚く為五郎、ホ長調のフレーズでしかも能天気なスキップのリズムで登場する。

譜例は掲げないが、もう一つ驚くのは第3楽章の冒頭主題だ。G の単音が5回等間隔で鳴ったあと、ダメ押しの G とその下の Es が同時に鳴って音楽が始まるのだが、このリズムが容易につかめない。ハイドンは見かけより難しいといったのは岩城宏之だったが、本当にそう思う。