ハイドンのトリオを聴く2019/11/27 23:21:57

ハイドンのトリオを聴いた。正確にいえば、ピアノとヴァイオリン、チェロのためのトリオである。なぜわざわざこんなことを書いたかというと、ハイドンのトリオにはほかにもバリトンという楽器とヴィオラ、チェロのためのトリオが 100 曲以上あるからだ。以下、ピアノとヴァイオリン、チェロのためのトリオをたんにトリオと呼ぶ。

さて、私が聴いたトリオはハ長調 Hob XV-21 と変ホ長調 Hob XV-22 である。これらがほかのトリオと比べて優れているかどうかはわからない。まあでも、ハイドンである。素直に楽しくなる。

ハイドンのトリオはあまり面白くない、という人がいた。チェロが活躍しないからだ、というのだ。チェロが活躍しないのは、実際そうだ。ただ、私のようなチェロの初心者にとっては、このようなチェロが活躍しないトリオのほうが弾くにはありがたい。確かに、チェロの音型はピアノの左手とほとんど同じだが、ピアノにはできずにチェロができるがある。音を伸ばすことだ。これだけでいい。私はだから、このようなハイドンのトリオでも十分楽しんで聴くことができる。

もしハイドンが、チェロ協奏曲第1番のソロで見せたような超絶技巧を駆使した奏法をトリオのチェロに要求したら、どんな作品ができただろうか。想像すると面白い。