反発を覚えたコラムを思い出す2018/11/13 23:00:08

私は偉い人の言葉は信じない。違う人間だからだ。もちろん、尊敬する人はいるけれど、その人が言うことを何でも聞き入れるかというとそういうことはない。つまり、その人に心酔するということはまずない。少なくとも、生きている人には心酔しないことにしている。危険だからだ。

ところで、例外的にこの人だったら偉くても親近感がわくかもしれない、と思える人が何人かいる。東レの偉い人だった佐々木常夫さんという方はその一人だ。佐々木さんは「毎日新聞」の朝刊にコラムを寄せていた時期があり、その内容はどれも面白く、かなり共感して読んだ。しかし、一つ、確実に私が反発したコラムがあった。それは「若いときはガムシャラに働け、ワークライフバランスなんか考えるな」という内容だった。私は、若いころがむしゃらに働けなかった。働くことに関してどこか冷めていた。それは、働くことだけでない。勉強することとか、遊ぶこととかも、すべてはほどほどだった。今思えば、若いころはがむしゃらに何かをすべきだったのかもしれない。だが、私の青年期に影響を与えたのは北杜夫とか森毅だった。これらの人からは、怠けものであること、ちゃらんぽらんであることこそが貴いものだということを学んだ(あるいは曲解した)。これではがむしゃらとは合わないわけだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://marinkyo.asablo.jp/blog/2018/11/13/9181978/tb