まくり一発!を思い出す2018/08/16 23:00:56

まくり一発!ということばをなぜか思い出した。たぶん、将棋棋士の屋敷伸之九段が好きな言葉として挙げていたような気がするが、思い出せない。

私は埼玉県に居るが、競艇(Boat),オート(Auto)、競輪(Cycle)、競馬(Horse)のどのレースもやったことがない。埼玉はこれらすべてのギャンブルができる唯一の都道府県である。テレビ埼玉では、これらの頭文字により作った BACH(バッハ) プラザという、レースの結果を紹介する番組があるほどだ。テーマ音楽は、バッハの曲である。

で、まくり一発をなぜ思い出したか。小学校6年生のときの担任はなかなか当時としても破天荒で、当時のクラスの教え子たちに家に来させてはパチンコをやらせていたり(まだ手打ちのころで、もう使わなくなったパチンコ台をどこかで拾ってきて家においていた)、競馬中継を見させていたりしたほどだった。

あるとき、テレビの競馬中継を先生とクラスメート何人かで見ていた。スタートから馬が一列にならんでいるのに、遅れて後をつけている馬が一頭いる。教え子の誰かが「一列になっているなかで、どの馬が勝つの?」と先生に聞いた。すると先生の答は意外だった。最後にいる馬を指して「ここのビリの馬がまくって優勝するかもしれないよ」。そのうち、最終コーナーを馬たちが回った。騎手達は鞭を打って追い込みに懸命だ。するとビリだった馬が大きく周回して先に何も邪魔されない状態となった。そして直線になると間もなく、先頭を行っていた馬たちをどんどん追い抜き、一着でゴールした。

私はこのとき「まくり一発」の快感を初めて理解した。

私自身は何にせよ先行逃げ切り型だから、まくり一発に限りなくあこがれる。