サン=サーンス:ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.442009/12/23 21:21:33

世評の高い、サン=サーンス作曲、ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.44を久しぶりに聞いてみた。

こう何というか、楽天的というか、長閑というか、チープでゴージャスな響きがする。真の底から好きになれるかというと踏みとどまってしまう。しかし、ピアノとオーケストラで遊ぶのが本当に好きなおじさんが、好きなように楽譜を書いた気分に満ち溢れているのは間違いない。モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、リスト、ラフマニノフなどの名技性が散りばめられていて、楽しい曲だ。

サン=サーンスには、ちょうど同じ調性の交響曲第3番ハ短調があり、雰囲気が似ている。特に、この交響曲もOp.44と同じように最後はハ長調の長大なフィナーレで結ばれるところがそっくりだ。

私が持っている音源は、グラント・ヨハネッセンのピアノ、ベルンハルト・コンタルスキーの指揮、ルクセンブルク放送オーケストラである。ピアノ、オーケストラともに少し粗雑だ。