ヒナステラ:ピアノソナタ第1番2008/02/11 18:20:52

ヒナステラの作品の中で、もっとも人気の高い曲である。全4楽章。
第1楽章:ソナタ形式。全曲を通して変拍子と複合拍子が交錯する。第1主題はファンファーレ風の高音と湧き上がる低音の組み合わせによる力強い楽想。第2主題は装飾音を伴う子守唄風の楽想。
第2楽章:3部形式。無調のユニゾンによる無窮動に続きヒナステラ風のメロディーが顔を出す。
第3楽章:形式は不明。ギターの開放弦の音型(E-A-D-G-H-E)(ドイツ表記)から自由なアリアが生まれ、クライマックスに達する。
第4楽章:ロンド形式。3/4拍子と6/8拍子が絡み合う、血沸き肉踊る曲。ヒナステラのモチーフといえる、ソファミソファミレがここで聞こえる。このモチーフは、ハープ協奏曲の第1楽章でも使われる。

演奏はテレンス・ジャッドのものが群を抜いている。本ソナタの日本初演者である境さんのホームページや、本ソナタの各種演奏を聴き比べているkyushimaさんのホームページでも、テレンス・ジャッドの演奏の評価が高い。

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_ まりんきょの音楽室 - 2021/07/14 22:48:21

ヒナステラのピアノソナタ第2番を久しぶりに聴いた。有名なピアノソナタ第1番に比べて、現代音楽の雰囲気が濃厚だ。つまり、機能調性が失われている。
第1楽章はソナタ形式で、低

_ まりんきょの音楽室 - 2021/07/15 21:02:38

きのうはヒナステラのピアノソナタ第2番について書いた。今日はヒナステラのピアノソナタ第3番について書く。このソナタは単一楽章で、終始強い律動に支配されている。相貌は厳し